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2006年8月

2006年8月24日 (木)

結婚前夜

Dad「あの青年は人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことのできる人だ。それが一番人間にとって大事なことだからね。」


Shizu
「…」



Dad_1「そして、この私は人が不幸で悲しんでいる姿を見て興奮し、性的快感を得ることのできる人だ。それが一番私のような真人間ヅラをして平然と社会に紛れ込んでいるクソ畜生みたいな人間にとって大事なことだからね。」



しずかはこんないい話の流れでこの親父は一体何を言い出したのかと思った。更年期かとも思った。だかしかし、ふと、うつむいていた顔を上げてみると、苦悶の表情を浮かべ青白い顔をしたのび太の首だけがパパの腕の中から精気なくこちらを見つめていた。体温が全く失われたように感じるくらい血の気が引き、戦慄の表情を浮かべるしずか。そしてそれを見ながら下卑た笑みを浮かべ、へその高さまで屹立したモノをあらわにし始めるしずかパパ。狂気の結婚前夜の始まりである。

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2006年8月11日 (金)

「おおおおぉおおおお前は俺の、前世の、妻の、生まれ変わり…生まれ変わり!!」


街を歩いているとき、いきなりこう声をかけられた春子は一刻も早くこの場を去らなければいけないと即座に判断し、きびすを返して今来た道を早足で戻り始めた。


「…待ちなさい。あなた、ネコが憑いてますよ。いや…、憑いていると言うよりは…守ってくれているんでしょうかねぇ。今までの恩を返したい、そのような顔ですね。あなた最近飼ってるネコを亡くされたでしょぅ。」


最初のヤバめの口調とは一転、妙に落ち着いた雰囲気のある話し振りに変わった男の言ったことを耳にした春子は、はた、と足を止めその男の方へ体を向きなおした。体躯の良い、柔らかな表情をした男であった。その男の言った通り、一人暮らしの春子は最近溺愛していたペットのネコ「プロパガンダ」をついこの前亡くしたのである。


「どうして…どうしてわかったの?」


「ふふっ、わかるんですよ。だってあなたの肩に乗ってるのが見えるんですもの。」


「信じらんない…。…あなたは…一体?」


「私?私は先日あなたをお見かけしてすごい気に入って懐柔したい、なんとかしてぶち込みたいと思ってプロの探偵を雇いあなたを調べさせ付け入る隙を狙っていたところ飼ってる猫が死んだと聞いてこれはチャンスとすぐ行動に出た江原と申します。」


春子は再びきびすを返し、今度はダッシュで駆け出した。


「待ちなさい。あなた、男運が悪いですねぇ。最近男に捨てられたでしょぅ。ふふっ、もちろんこれも探偵からの情報ですけど。これはいけませんよ、ろくでもない男を寄せ付けるアレが…なんだっけ、なんかこう…、オーラ?だっけ?あ、そうそうオーラ。それがありますよぉ。あなた、厄除けをしたほうがいいですよ。ぶっちゃけ死にますよ。」


「どうすれば厄除けが出来るかって?簡単ですよ、私の肉棒は大変縁起のいいものでぇ、これをあなたの秘部に挿入するだけで、あなたのぉ…オーラ?は一発でいいものになりますよ。」


春子は今度は立ち止まらず、出来るだけ早くこの場から逃げることのみに集中し全速力で走っていた。


「あなた、逃げても無駄ですよ。ふふっ、あなたの住所、氏名、年齢、電話番号、職場の連絡先、実家の住所、男性遍歴、体のほくろの場所、一日のオナニーの回数、何から何まで全て知っていますよ。いいかげん待たないと私がわざわざあなたの家の和式便所の下に潜り込んでまで撮った、あなたの肛門からうんこがむりっ!!む…むり、む‥りっ!!!と出る様を高画質でネット配信しますよぉ」


熱弁を振るった甲斐があったのか、ようやく江原の後ろに誰かが立ち止まった。もちろんポリスである。恐喝もろもろで現行犯逮捕のとんだスピリチュアルカウンセラーであった。

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